スムーズな売却のための投資

不動産を売るとき、多くの人がネガティブな理由で売却に踏み切っているのが事実です。

例えば維持費や税金の負担が重いので持っていた不動産を手放すとか、古さや狭さを理由に挙げるときも消極的な理由です。
お金に余裕があり建物や土地が魅力的であれば、それを維持して人に貸すとか、投資用に使うという選択肢があるからです。

特に不動産売買では、買主は売主がなぜその物件を手放すのかとても気になります。
納得できる理由がないと、何か不具合があるのでは、と疑ってしまうものなのです。

買主が安心して、客観的に物件の良し悪しを判断できれば、売却はスムーズに決まります。

ここでは、不動産の売却をスムーズに進めるために有効な投資についてご紹介します。

売るためにお金をかけよう

ネガティブな理由で売却を決めた人ほど、手間賃は惜しみ、売却価格は一円でも高くと考えがちです。
しかし、これはスムーズな売却のためには逆効果です。

かえって不動産が売れにくくなり、結果的に損をする可能性もあります。

ではどうしたらいいかというと、不動産の価値をあげるためのお金は惜しまないようにする、ということです。
具体的にいうと以下のような方法があります。

・室内をきれいにするため、専門業者にクリーニングを頼む
・戸建の場合、庭木や塀などを整えたり修理したりしておく
・物置やベランダなどを整理し、見た目も清潔にしておく
・室内の不用品を捨てたり売ったりしておく

これらのことは、実行すると多少お金がかかります。
しかしやっておくのとおかないのとでは、見栄えや印象の良さに差がつき、購入希望者の購買意欲に影響してくるのです。

「買いたい人がいたら、希望に応じて修理する」という方法もありますが、これでは後手に回ってしまい、購入希望者すら現れないという事態になりかねません。
不動産を高く売るためには、それなりのメンテナンスを行っておくことがポイントなのです。

お金に余裕がある場合にやっておきたいこと

戸建やマンションなど、それまで居住していた不動産を売る場合は、できれば先に次の住居への引越しを済ませておくと良いでしょう。

売却のためには内覧を行う必要がありますが、居住しながら内覧を行うのは実はとても大変です。

休日は予定をキャンセルして内覧希望者を案内する必要がありますし、プライベートな空間を他人に公開するのはストレスにもなります。
家具やインテリアなどで、内覧に来た人に先入観や偏ったイメージを与えてしまうことがあり、なかなか購入希望者につながらないケースもあります。

まっさらの空間にしておくと、内覧者には日当たりや間取りがわかりやすくなり、新居としてのイメージができて購買意欲が高まる効果があります。
もちろん全てのケースに当てはまるとは限りませんが、引越しを先にしておくことで売主にも買主にもメリットがあるのは確かなのです。

不動産の売却を考える人にはそれぞれ事情がありますが、できれば以上のような投資費用は惜しまず、より魅力的な不動産に感じてもらうための努力を積極的に行いましょう。