不動産査定前の準備

不動産の査定は、売値に関わる重要なプロセスです。
査定する業者によって価格に変動があり、多いときでは数百万円の差が出ることもあります。

担当する不動産屋、ひいては買い手に、より良い物件であることをアピールするためにも、査定前にはしっかり準備しておくことが大切です。
ここでは、実際に査定してもらう前に、ぜひやっておきたい準備についてご紹介します。

査定前にだいたいの売値を決めておく

不動産を売却する理由は人それぞれですが、できるだけ高く売りたいのは誰でも共通です。
しかしやみくもに売値を想定してしまうと、不動産屋に提示された価格と折り合いがつかなくなることもあります。

まずは、売却物件の相場を下調べしておきましょう。
不動産屋によって提示される査定価格を判断する材料になります。

相場を調べる方法としては、インターネットで路線価を調べたり、不動産サイトで似たような物件の価格を参考にしてみるとよいでしょう。
おおよその目安がたったら、理想の売値とのすり合わせを行い、最終的にいくらぐらいで売却できればいいか、目標を立てておきましょう。

ただし、これはあくまでも目標です。
査定価格と不動産屋選びの参考になる材料、というくらいの気持ちでいることをおすすめします。
あまり目標価格にこだわらず、柔軟な気持ちで査定を依頼しましょう。

査定前にそろえておきたいもの

マンション売却の際には、購入時のパンフレットや資料があると便利です。
価格表を参考にして、透明性のある査定価格が組みやすくなるからです。

また、戸建の売却時には、図面や仕様書、土地の調査書など、情報があればあるほど役立ちます。
買い手へのアピール材料ともなりますので、できるだけ多くの書類をそろえておきましょう。

土地の売却をしたいときは、公図や測量図も欠かせません。
見た目ではわからない、細かな境界線や道路との接地具合など、見落としなく査定してもらうために有効です。

また、売却したい不動産の周辺環境がわかる資料なども、手元にあればぜひ用意しておきましょう。
買い物に便利、緑が多い、ビジネスしやすい、など住んでみて初めてわかるような情報があると、不動産の付加価値になります。

自分で「これはいらない」と判断してしまわず、どんな小さな資料や書類でも、査定前にはしっかりそろえておくことをおすすめします。
意外な判断材料になったり、査定価格に反映されたり、きっと役に立つでしょう。

また、マイナス要素についても、しっかり確認しておくことが重要です。
建てつけの悪いところがある、修理や修繕の必要な箇所があるなど、価格に響きそうなところも隠してはいけません。

いいところも悪いところもしっかりと不動産屋に伝え、適正な査定を行ってもらいましょう。